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結庵の創作覚書
Posted by - 2024.09.22,Sun
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Posted by 結庵 - 2011.03.20,Sun
思想的・政治的な事をできるだけ発言しないようにしてきましたが、
前回の記事にご意見を頂きましたので返答させて頂きます。
言うまでもなくわたしは単なる一般人で、専門家ではありません。
テレビ・ネットで得られる情報のみで判断しています。
「わたしはこう思う」というごく個人的な意見での話ですので誤解されませんようお願い致します。
興味の無い方はスルーして下さい。

恐ろしく長いので折りたたみます。

拍手コメントから匿名でお寄せ頂いたご意見ですので全文転載は致しません。
要約すると
・民主擁護ではないか
・対応が不十分なのは明らかなのに十分であるかのような根拠のない楽観的な発言は控えるべき
とのご意見です。
 
初動のまずさによる人災が起きなかった事のみを評価し「迅速」と表現しました。
民主擁護ではありません。
なぜならこの危機管理システムは前政権時代に作られたものだからです。
 
人が求める順序として
命→生活→平穏→幸福 だとわたしは考えています。
 
今まで平穏に暮らし幸福を求めていた人々が
地震・津波という大災害によってまさに「突然」平穏を奪われました。
数十万単位の人々が一度にです。
ある人は家をなくし、ある人は命が危険にさらされ、
ある人は孤立し、ある人は寒さに耐え、ある人は暗闇に怯え
数十万人の人が、数十万通りの非常事態に陥りました。
 
わたしが評価したのは、
政府の対応が(わたしが考えうる範囲で)適切な順序で行われたと感じたからです。
未曾有の大災害です。
優先順位を誤る事は、助かるはずの命を多く奪う事に直結します。
(その教訓となったのが阪神淡路大震災でした)
瓦礫の下で助けを求めている人がいる一方、
避難所で空腹に耐えて寒さに震える人がいます。
家は無事だけど勤め先が無くなって途方に暮れている人もいます。
どの人も突然平穏を奪われたかけがえのない大切な人たちです。
どの人もいっせいに助けを求めています。
 
報道はそうした声を拾い上げ視聴者に伝えます。
それを見た(それしか見られない)わたしたちはもどかしさに苛まれ、政府に怒りを覚えます。
「民主党は何をやっているんだ」と。
しかし政府が取るべき対応は、一人ひとりの声を聞いて回ってひとつずつ叶えていく事ではありません。
 
被害がものすごい広範囲に及び、さらに国内最悪の原発事故への対応に追われながらも、
「命→生活→平穏」の大前提がきちんと守られ、
限られた物資と人材、ルートの中、
重点を守った上で多くの作業が平行して行われていると、
想定しうる「最初の人災」が最小限に抑えられていると、わたしは感じました。
限られた情報をできるだけフラットに解釈しようとした結果こう感じたというだけで、
正しいかどうかは分かりません。
重ねて言いますが、民主党を褒めているのではありません。
日本に用意されていた危機管理システムを評価しているのです。
 
わたしが支援物資について「近く必ず届きます」と書いたのは、
前日の夜中に一瞬だけNHKで流れた主要道路(支援ルート)の復旧状況のニュースで
初めて対応状況の全体像(の一端らしきもの)をテレビで知る事ができたからです。
南北の幹線道路を動脈とし、櫛の目状に各地区へ繋がる15本の道路が整備され
甚大な被害があった陸前高田へも車で行けるようになったとの内容でした。
(実際、前回の記事を書いた翌日から各避難所に徐々にですが支援物資が届き始めているようです)
 
何しろ広域で被害が甚大だった為、テレビの報道は(NHKでさえ)本当に偏っていて、
対応状況の全体像を報道しているテレビ局は残念ながらひとつもありませんでした。
「被害の大きさ」「困っている事」「今後についての不安」「原発事故」ばかりを表に出して、
被災地以外の人にまで「平穏が守られるかどうかの不安」が広がっていました。
(買占め問題・デマの蔓延はまさにその弊害だと思っています)
仕方がありません。テレビとはそういうものです。
そして目に見える事に意識が偏ってしまうのも、一般の人が振り回されるのも仕方のない事です。
だからこそわたしは、わたしの考えうる範囲で
被災地にいらっしゃる人、支援をしたいけど何もできないと無力感に苛まれている人に
少しでも希望の持てる方向へ意識を向けてもらえればと思って前回の記事を書きました。
政権の真価について現段階で言及する事はできませんしすべきではないと思います。
まだ支援は途中であり、初動の人災は最小限(とわたしは思う)とは言え
これから状況が悪くなる事もあるかもしれません。
そしてもしあるとすればそれは人災にほかならないからです。
 
 
平穏が崩れかけた時、感情的な反発がいっせいに表面化するのは今回に限った事ではありません。
一般人の大半は専門知識を持っておらず、そういった人たち(わたしを含め)がとりわけ非常時において
多角的なアプローチに基づいて適切な判断をするのは極めて難しい事だと理解しています。
だからこそ、こうした非常時にひときわ声を大きくする「イデオロギーのようなもの」
(今であれば反民主・反原発)に加わる事に、個人的に非常に嫌悪感があります。
非常時に漠然と蔓延する不安を糧にした扇動のようにわたしは感じるからです。
このアレルギー的な嫌悪感がもしかしたら文章に表れていたのかもしれませんが、
わたしは基本的に、「絶対的に正しい事は世の中にさほど多く存在しない」と、
ほとんどが一長一短、表裏一体であると思っています。
多角的に見れば見るほど断定するのは難しいと感じますし(善悪については特に)、
何よりも自分は無知であり、真っ先に疑うべきは自分であると考えています。
人間的な感情が欠けていると思う部分も多々あります。
そして、一番恐ろしいのは「いち方向からの判断を鵜呑みにする事」だと思っています。
 
先日、ある芸能人の方が物資の支援を募っていて、
友達からその参加を呼びかけるメールを貰いましたが、わたしは参加しませんでした。
忙しいというのもありましたが、差し出す物資が自宅にほぼなかった事と、
(電池はエネループしかないし、カイロは使わないので買い置きがない)
往復の電車賃(1200円ぐらい)を考えると募金のほうが効率がいいと考えたからです。
結局のところ「賛同できない」という理由で参加しなかった事になりますが、
この物資支援ボランティアが間違っているとは全く思いませんし、批判するつもりも毛頭ありません。
方法が違うだけで、ベクトルは同じだと思うからです。
どちらが正しいと断定できない事が世の中には山ほどあるからです。
ろくに説明もしなかったのでひょっとしたら友達には嫌われてしまったかもしれませんが、
それも仕方のない事です。
 
ここでいくらわたしの考えを説明したところでどなたかの役に立つとは思っていません。
誰かを説得するつもりもありません。
自分が正しいとも思っていませんし、考え方の違う人を否定するつもりもありません。
多様性は尊重されるべき重要な要素であると思っています。
前回の記事でわたしが言いたかった事は
「被災地の方は絶望しないで欲しい」「被災地域以外の人は落ち着いて欲しい」
「報道に振り回されすぎないでほしい」の3点だけです。
 
わたしはわたしの考えに基づいて、わたしが正しいと思う事(ブログの記事も含め)をできる範囲で行います。
重ねてとなりますが、誰かを批判するつもりも政治的な意図もありません。
(前回民主党に1票入れたひとりですが、民主を全面支持しているわけでもなく、支持政党もありません)
 
 
コメント欄を設けていないのは業務上の都合によるものです。
また何かご意見があれば、拍手やメールからお願い致します。
文章を書くのが本当に遅いので少しお時間を頂くかもしれませんが、真摯に返答させて頂きます。

長くなりましたが、このたびは貴重なご意見ありがとうございました。
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